クレジットカード現金化は総量規制対象外
目次
クレジットカード現金化は総量規制対象外と業者のホームページでアピールされていたりしておりますが、総量規制とはいったい何なのか?また対象外のサービスであるおまとめローンについて説明させていただきます。
総量規制とは何か?
消費者金融等貸金業を利用する際には、総量規制という決まりが適用されます。この総量規制とは貸金業法上の規定で、借入限度額を年収の1/3に制限するものです。これは正社員でもアルバイトでも同一です。
1社ごとの借入ではない
そして総量規制は1社からの上限金額ではなく、全ての貸金業者からの借入を合計した金額になります。その為消費者金融だけではなく、クレジットカード会社のキャッシングも同様です。
対象となる年収
そして年収と言っても収入全てが対象になりませんのでご注意ください。
主に下記の6つになります。
- 給与(手取りではなく社会保険料などの控除分も含んだ総支給となります。)
- 年金
- 個人事業の事業所得
- 賃貸収入
- 副業
- 恩給
最近は企業も副業禁止をなくしております。副業をされている方は審査の際に申告しないと対象となっていますので、副収入のある方は申請してください。
また消費者金融に副業を伝えても、勤務先に知られることはありません。
対象外
こちらは年収とは認められませんのでお気を付けください。
- ギャンブル収入
- 退職金
- 保険金
- 資産の譲渡等
消費者金融は収入証明書で判断
きちんと調べられますので、虚偽の報告はできません。50万円までの融資は自己申告で構いませんが、それ以上は源泉や確定申告などの収入証明書の提出が必要となります。
専業主婦は無収入でもOK
総量規制と言えば年収以外に主婦(主夫)の方に影響があると言われておりますが、あくまで専業主婦の収入が0円の為年収1/3に引っかかるからです。
配偶者貸付について
しかし強調されている理由が専業主婦でも特例の『配偶者貸付』が適用される為です。決して差別されたわけではなく、むしろ特権だという部分を勘違いされている方が多いようですので説明します。
配偶者貸付とは配偶者の年収があれば同等の返済能力があるとみなされた審査方法です。現代では専業主婦の家庭は富裕層だとも言えますので、消費者金融としては貸付したいところでしょう。
ただし融資するにはそれぞれの会社に基準があり
- 配偶者の同意書
- 配偶者と証明できる戸籍謄本や住民票などの書類
等が必要となります。
ほとんどの消費者金融では専業主婦NG
ただし消費者金融が配偶者貸付制度を活用していないので、ご注意ください。
総量規制ができた訳
総量規制が適用されるようになったのは、2006年以降の話です。同年に貸金業法が改訂され、その際にこの規定が追加されました。総量規制ができた理由は多重債務で苦しむ人を無くすためです。借入する方の中には生活費だけではなく遊興費の方もいます。特にギャンブルはなかなか抜け出せない方も多い為、過剰に借入して多重債務者になってしまうのです。
しかしこの総量規制によって、返済が不能になるような借入はまず行えなくなったと言っていいでしょう。
クレジットカード現金化は総量規制対象外
クレジットカード現金化はカードのショッピング枠を使用する為対象外となります。クレジットカードのショッピング枠は立て替えてくれるサービスですので総量規制対象外なのです。
クレジットカード現金化は借入一本化に最適
またクレジットカード現金化は無審査ですので、ショッピング枠の多い方は借入一本化に最適なのです。
一本化の具体例
例えば、借入先A社から10万円、B社から15万円、C社から20万円の借金がある場合、ショッピング枠で45万円分現金調達すればよいのです。この場合は換金率90%の業者に依頼すれば、ショッピング枠は50万円使うことになります。
クレジットカードはキャッシング枠よりもショッピング枠の方が多くなっています。少なくても50万円分のショッピング枠は完備されているケースが多い為一本化は可能だと思います。
クレジットカード現金化に乗り換える時の注意点
クレジットカード現金化で一本化する際に注意する部分が、業者に支払う手数料です。手数料は10~20%ほど発生します。さらに分割で返済して行くことになりますので、毎月の利息が年利12~15%発生します。その為、現金化するよりもそれぞれの借入先にそのまま返済した方がお得になるかもしれません。
こんな時は現金化がお得
ただし、金融業者へ利息しか返済できない状況の方は元金が減りませんので、クレジットカード現金化で一本化したほうが良いでしょう。
高金利の時は特に!
特に闇金や、街金でも法定金利以上に利息を取っている会社もありますので、確実に現金化したほうが良いでしょう。
また、知人から借り入れしている方もよく調べたら闇金並みの利息を支払っているかもしれません。
ショッピング枠の少ない方は一本化しない方が良い
しかし収入の少ない方や学生の場合はカード会社もショッピング枠を10万円から、多くても30万円しかご用意してくれません。そのような場合はわざわざクレジットカード現金化業者に手数料を払ってまで借り換えする必要はないと言えます。
信用を取り返したい方はクレジットカード現金化
ただし損してもクレジットカード現金化することによって借入先がカード会社になりますので、様々な信用を取り戻し、気分も楽になりますので、借り入れの一本化、または借り換えはありです。クレジットカードは一般の方はおろかVIPの必需品ですので、早めに借り換えて債務者人生とはおさらばしましょう。
銀行は対象外
クレジットカード現金化以外にも総量規制対象外となっている金融サービスはありますので紹介します。
まず、銀行からの借入は総量規制の対象となっておりません。理由は総量規制がノンバンクの貸金業に適用されるからです。
また、楽天銀行カードローンやみずほ銀行カードローン等、銀行のカードローンも対象外です。
銀行傘下のカードローンは対象
しかしモビットやアコム等、銀行系列のカードローンでも貸金業者は総量規制の対象となりますのでご注意ください。
貸金業者でもおまとめローンは対象外
貸金業者でも、おまとめローンは総量規制対象外です。
おまとめローンは複数の借入先を一本にまとめて、返済を楽にする方法です。昔、電車内ビジョン広告や雑誌等で東京スター銀行のおまとめローンを見たことが有る方もいらっしゃると思いますが、アイフルやプロミスなどの貸金業者でも提供しているサービスです。
おまとめローンの審査について
おまとめローンは希望金額が高額になるのが当たり前なので、金額自体が審査にそれほど影響する点はなく、それまでの利用実績の方が影響する場合が多いです。
おまとめローンは通常のキャッシングより返済能力を重視します。返済も長期に及ぶ為、金融会社側も借主と長い付き合いができるのか厳しく審査するのです。
具体的には下記です。
- 借入件数
- 借入総額
- 年収や職業
借入件数の相場
借入件数は3社ほどです。それ以上ですと難しくなってきます。
借入増額はどのくらい
年収の4~6割だと通過する場合もあるようです。
職業について
職業は正社員以外は難しいようです。
しかし東京スター銀行では派遣やバイトでもお申し込み可能と公式で明記されておりますので、挑戦してみてください。
おまとめローンを提供する業者について
おまとめローンを提供する業者はほとんどと言っても過言ではありません。メガバンクではおまとめローンと言う商品は取り扱いがありませんが、元々限度額が高く、総量規制もありませんので借入を一本化することが可能なのです。
地方銀行のおまとめローン
また地方銀行でもおまとめローンと言う名称は使っていなくても多くの銀行が提供しております。有名なところでは全国にも対応している静岡のスルガ銀行です。
その他の金融機関
さらには信用金庫や信用組合などでも取り扱いがあります。
街金のおまとめローンも対象外
また街金(中小の貸金業者)でも同様に総量規制は対象外です。
総量規制の例外として利用者の利益の保護に支障がないものは対象外となります。おまとめローンは借入を一本化するものですので、現在の借入金額よりも貸付するわけではございません。むしろ低金利で完済しやすくする商品ですので対象外となる訳です。
一つにまとめて仕事の効率もUP
複数社から借金があると毎月の支払が複数回有る為、お金が足りるのか、支払日を忘れたらどうしようといった不安が尽きません。
しかし、借入を一本化することでお金の面だけではなく、気持ちの面も余裕が出てきます。返済プランが立てやすくなり、その分仕事にも支障が出なくなるでしょう。給料日に金融ビルのむじんくんをはしごしている方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな方はおまとめローンを利用することで支払いもシンプルになり手間を減らすことにもなりますね。
人脈は一生の宝
他にも交友関係の多い方は、少しずつ友達から借りているかもしれません。
しかし将来的に考えるとその関係きっと宝となるでしょうから、借入を業者に一本化して早く返した方が良いです。借りている方はそこまで気にしていなくても、貸している方はずっと覚えている傾向があります。『借りたことは忘れるな。貸したことは忘れろ』という名言もありますが、債権者に迷惑をかける行為は結局人生順調には行きません。
おまとめローンのメリットは金利
そもそも完済のコツは低金利のカードローンに借り換えることです。
かつてはお金を借りるなら消費者金融、年利29%程でした。銀行で融資を受けることはできません。
しかし銀行が15%程のカードローンを始めたので挑んでみても新入社員では審査通過できませんでした。特にフリーターでは年利29%で返済するので元金は減っていきません。そこで正社員となり改めて銀行のカードローンに挑戦したら、それでも無理で紹介された銀行傘下のプロミス(年利18%)が利用できるようになり、借り換えて多少は元金も減るようになり、正社員としての実績を積んでから銀行のカードローンから融資が下りて完済しやすくなったものです。
金利を比較
この低金利借り換えシステムは現在の最大年利20%時代でも言えることです。
基本的には借入先を一つにしますので大口の借入となり、その分金利も安くなりお得になります。現在借り入れしている会社が年利18%のところでしょう。
しかしおまとめローンを利用することにより
- 消費者金融系:年利15%
- 銀行系:年利12.5%
ほど下がるのです。
このように完済するなら、低金利で借入限度額がないおまとめローンは挑戦する価値があるのです。
デメリットについて
ただし借入を一本化したとしても元金が変わるわけではありません。債務整理の個人再生とは違いますので、元金が減ることは決してありませんのでお間違え無いようにしてください。
また、おまとめローンにすると返済にゆとりが持てる代わりに、返済期間も長くなります。短期間で返済するのであれば一本化しない方が良い場合が多く、精神的にも複数から借入がある方が早く完済できる傾向がある人もいます。
追加融資ができない
おまとめローンは返済専用のカードローンです。その為追加融資ができなくなっております。
ただし、急に借入が必要な状況もあることでしょう。そのような時の為に追加融資も可能なおまとめローンを選ぶと良いです。例えば東京スター銀行ののりかえローンは追加融資が可能です。
その他総量規制対象外の貸金業
ビジネスローン
ビジネスローンは事業用ですので対象外です。
目的別ローン
その他にも、貸金業者のマイカーローンや教育ローン等の目的別ローンも総量規制適用外です。
この契約にはその目的の為の実際の見積書や契約書などの書類が必要になり、簡単に利用できる訳ではありませんのでご注意ください。
大きな買い物は対象外
また住宅ローンも総量規制の対象外です。買物をする行為は対象外になると言ってよいでしょう。
その他除外にあたるもの
- 高額医療費の貸付
- 有価証券担保の貸付
- 不動産購入または不動産に改良のための貸付け
- 売却予定不動産の売却代金により返済できる貸付け等
この辺りは貸金業者では行っておりませんが、総量規制は適用されませんのでご参考にしてください。
総量規制の成果は?
果たして総量規制は成功したのでしょうか?
結果的には最終手段だった高利系の街金がつぶれて闇金を利用される方が増えているだけです。現状の景気を見れば失敗したと考えられます。
街金は審査の上貸し付けていたのであって、闇金のように営利目的だけではありません。そもそも総量規制は必要なかったのではないのでしょうか?
確かに街金にもトイチ(都庁登録番号1号)もいましたが、本来の意味の10日で1割だったので違法業者が多かった訳はありました。
しかし、返済の見込みがあるからこそ貸付したのではないのでしょうか。その結果お金は回らなくなり、悪循環になっているのが現状です。
給与前払いサービスが流行
現在、総量規制に引っかかる方の為に給与前払いサービスが流行しています。政府が合法として大手が代行して貸し付けているサービスですが、ほとんどが闇金業者が行っており、裁判沙汰となっているのが現状です。普通の方は会社から給与前払いサービスを利用するとは思えません。査定に響くどころか首になる可能性もあるでしょう。この為総量規制は失敗したと言えるでしょう。
まとめ
総量規制とは本来多重債務者を無くすためのものです。
許容範囲外の融資は不可能
この為銀行等が総量規制対象外と言っても、とても返済できそうもない金額を融資してくれる訳ではありません。実際には消費者金融とそれほど変わるものではありません。
つまり、総量規制の年収の1/3という金額は、法的な規制の上限であると同時に無理なく返済できる1つのラインとして考えられているのです。
クレジットカード現金化でも同様
クレジットカード現金化でも無審査と言えでも、現金化などで急激にショッピング枠を利用すると限度額も下がってしまいます。この為うまく活用するにはタイミング(下がる前に現金化する)が重要となります。
総量規制に関するよくある質問
- 別居中の主婦なのですが総量規制は適用されますか?
別居中でも配偶者ですので仕事をしていなければ適用されます。
- クレジットカード現金化に総量規制はありますか?
ありません。他社からの借り入れがあってもショッピング枠内であれば現金化できます。
- 教育ローンも総量規制が影響されますか?
教育ローンは適用外です。基本的に年収分は最大融資されます。